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風邪予防にも、花粉症にも⁈ビタミンAの働き

◎ビタミンとは
ビタミンは、エネルギー源や身体を構成する栄養素ではなく、炭水化物・タンパク質・脂質からエネルギーをつくりだす働きを助ける栄養素であり、人が成長し、健康を維持するために必要です。
ほとんどのビタミンは体内でつくりだされないため、普段の食事から摂取しなくてはなりません。

◎ビタミンは2種類に分けられる
ビタミンは脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンに分けられます。
脂溶性ビタミン」はビタミンA、D、K、Eの4種類で、脂に溶けやすい性質です。肝臓に蓄積されやすく、過剰症を起こす場合もあるため過剰な摂取には注意が必要です。
「水溶性ビタミン」はビタミC、B1、B2、B6、B12、ナイアシンパントテン酸葉酸、ビオチンの9種類です。水に溶けやすい性質であり、尿中に排出されるため、過剰症の心配はないとされています。
13種類ものビタミンがそれぞれどのような働きをしているのか、またどんな食材に含まれているのか、本日よりビタミンを1つずつ解説していきます。

まず第一弾はビタミンAについてです。

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◎ビタミンAのはたらき
①風邪や感染症を予防し、免疫力をアップさせる
皮膚やのど、鼻、肺などの粘膜の健康を維持する働きをします。皮膚や爪を乾燥から守る働きのほか、粘膜を保護して風邪や花粉症の予防、免疫力を高めて、インフルエンザなどのウイルスの侵入を防ぐ働きなどが期待されています。
②発育を促進させる
骨や神経が構成される際にその働きを助ける役目をしています。不足すると成長障害が起こるとされています。ですが、摂取することで予防できるとされています。国立健康・栄養研究所によると、6か月齢~5歳の子どもにおけるビタミンAの摂取は全死亡率、下痢、はしか、夜盲症などのリスクの低下が認められているとされています。
③目が光を感じる網膜の成分
目の網膜には「ロドプシン」といわれる光を感じ取る物質があります。薄暗い所でもかすかにモノが見えるのはロドプシンが光を感じとり神経細胞に伝える働きをしてくれるからです。ビタミンAはロドプシンの構成成分として必要です。
④抗酸化作用
ビタミンAは抗酸化作用を持つビタミンの1つです。動脈硬化やがん、老化は酸素の一部が活性化された活性酸素が細胞を損傷させる酸化反応が原因とされています。抗酸化作用とはその原因となる活性酸素の働きを抑える働きをしていますので、若さを保ちたい、髪や美肌を保ちたい、生活習慣病を予防したい、という場合にも必要な栄養素です。

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◎ビタミンAの種類
ビタミンAはレチノールとβ-カロテンからなります。
「レチノール」は肉、魚、卵など動物性食品に多く含まれています。レチノールは、動物の内蔵や魚の肝などに多く含まれ、ももやロースなどには少量です。魚介類では、特に、エビやカニなどカロテノイドの1種であるアスタキサンチンと言われる赤い色素が含まれます。このアスタキサンチンは、強力な抗酸化作用があり、ビタミンEの数100倍とも言われています。
「β-カロテン」は野菜に多く含まれています。中でも、赤、緑、黄色などの色の濃い野菜に多く含まれているので、こうした野菜を意識的に摂ることがオススメです。こうした色濃い野菜を緑黄色野菜と呼びます。
緑黄色野菜の定義は、厚生労働省により「可食部100g当たりにカロテン含有量が600μg以上野菜」となっています。
β-カロテンは体内でビタミンAが不足したときにビタミンAに変換されるはたらきをしています。必要量以外は肝臓には蓄積されず、尿として体外に排出されるため過剰症の心配はありません。 
どちらもビタミンAとしての働きをもっています。

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◎1日どのくらいの量をとればいいの?
厚生労働省で定められている、1日の推奨量は18~29歳の男性850㎍RE(マイクログラムレチノール当量)、女性で650㎍REとされています。(厚生労働省 日本人の食事摂取基準2015)
例えば男性1日量で換算すると、人参で1/3本、ほうれん草で1.5束、かぼちゃ1/6玉です。

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                  (厚生労働省 日本人の食事摂取基準2015)



◎不足するとどうなるの?
不足すると「夜盲症」のリスクが高まります。夜盲症とは、昼間は普通に見えていても、夜になると見えにくくなる症状が起きるとされていますが、日本での発症された報告はなく、発展途上国では年間約35万人人もの子どもがビタミンA欠乏により失明していると報告されています。(参考:国立健康・栄養研究所よりhttps://hfnet.nibiohn.go.jp/
不足だけではなくアルコールの過剰な摂取も、体内に蓄えられているビタミンAを消耗させてしまうので注意が必要です。
また、ビタミンAは摂り過ぎにも注意が必要であり、上限量も定められています。男女ともに2700㎍REとされています。
過剰に摂取してしまうと頭痛や嘔吐、めまいといった症状が現れます。
妊娠初期に過剰に摂取してしまうと胎児奇形性、先天異常などを持って生まれてくる可能性が高いといわれています。
国が定める日本人の食事摂取基準ではビタミンAの推奨量は妊娠初期、中期共に一般の女性と同量であり、妊娠末期の方は730㎍REとなっています。過剰症が起こる可能性がある最小量も成人では13,500μgRAE/日とされています。13,500μgRAEというと、人参であれば20本分、鳥レバーであれば100gほどです。つまり、日常の食生活で過剰症になることは、あまり考えにくいですが、サプリメントや健康食品などの摂取については注意が必要ですf:id:DACARADA:20180521155137j:plain



◎どんな食材に多いの?
レチノールは肉類では牛レバー1100㎍RE、豚レバー13000㎍RE、鶏レバー14000㎍RE(すべて100gあたり)含まれています。魚類ではあんこう肝8300㎍RE、うなぎの蒲焼1500㎍RE、銀だら1500㎍RE含まれています。
特に豚レバー、鶏レバー、あんこう肝には非常に多く含まれていますので豚レバー、鶏レバーは1日にやきとりの串1本分ぐらい、あんこう肝はティースプーン3杯分くらいがいいでしょう。その他、卵黄で480㎍RE、プロセスチーズで240㎍RE含まれています。
β-カロテンで、ビタミンAの1日量を摂取しようとすると、「人参1本、ほうれん草1.5束、西洋かぼちゃ1/6玉、春菊12株、小松菜3袋」ぐらいです。
つまり、一般的には、不足しがちなことが多いので、色の濃いトマトやほうれん草などの緑黄色野菜をあまり摂らないという方をはじめ、野菜不足と感じる方も、ぜひ、意識的に緑黄色野菜を摂取してみましょう。

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◎ビタミンAの上手な摂り方
β-カロテンを効率的に摂取するには生のままではなく、茹でてから摂取することで吸収率が高まるとされています。また、油と一緒に摂るといいともされています。
そのため、緑黄色野菜が豊富なカラフルなサラダを食べるときには、ノンオイルドレッシングよりも、オリーブオイルをかけたり、ドレッシングで食べることがオススメです。

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いかがでしたでしょうか?ビタミンAは、βカロテンで意識をしてもらうと、過剰症の心配をせず、風邪予防、美肌効果が期待できてしまうビタミンです。ぜひ、今日から意識してみてくださいね。

 


次回、第2弾はビタミンDについてです!

 

 

 

参考文献

厚生労働省 日本人の食事摂取基準2015

厚生労働省 平成28年度国民健康・栄養調査

・栄養の基本がわかる図解辞典 成美堂出版

・しっかり学べる栄養学 ナツメ社

・ビタミン・ミネラルのとり方 丸善株式会社

 

 

  執筆担当: 関西真穂(管理栄養士)

  大学を卒業後、保育園に勤務。子供たちの給食の献立作成など食育活動を行う。その後、病院へ勤務、患者様の栄養管理を主に担当。現在は、株式会社エビータでの栄養相談や執筆、料理など多くの方への健康管理を幅広く実施中。 

 

朝食を食べて5月病対策!

 

大型連休のゴールデンウイークが終わり、仕事や勉強が憂鬱…と感じている方は少なくないと思います。

5月病にはなりたくないけど気持ちがついていかない…

そもそも5月病ってなぜ起こるの?どんな症状なの?と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。

 新年度を迎え、環境に変化があった方の多くは、最初から張り切りすぎてしまい知らないうちに

肉体的にも精神的にも疲労がた溜まっている状態になっているかもしれません。

そこへGWを挟むことにより緊張が途切れ、その反動で食欲不振や不眠、無気力感や不安感

といった鬱のような症状を招くと言われています。  

そんな5月病にならないためにも大事なことは規則正しい食生活と生活習慣を送ること、

そしてストレスを溜めないことですが、わかっていてもなかなか難しいものです。 

 

そこで今回は、オススメの簡単対策をご紹介していきます。 


 
◎とりあえず朝ごはんを食べよう! 
おすすめなのは、「しっかり朝食を摂ること」。  
厚生労働省の調べによると現代の国民全体の朝食の欠食率は男性で15.4%、女性で10.7%であり、

朝食欠食率は男女共に20代から30代が高く、それ以降は歳を経るにつれて減る傾向があります。

厚生労働省「国民健康・栄養調査」平成28年度) 
朝食を抜いてしまうと脳がうまく働かず、集中力の低下や体のだるさも感じます。 

そんな朝食には、脳のエネルギー源となるごはんやパンといった炭水化物に、

卵やウインナー、チーズなどの体を動かすために必要なたんぱく質

ビタミン・ミネラルを豊富に含む野菜や果物も大事なエネルギーの源です。 
朝は「時間がないからバランスなんて考えられない」なんて言わないで。 

無理はせずできる範囲でバランス良い朝食を心がけてみてください。 

例えば、お茶碗1杯のごはんに卵をのせて、お味噌汁をつけてみる。 

食パンにレタスや卵、ハムをはさむだけでも十分。 

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◎朝ごはんのメリットは、感情コントロールだった! 
朝ごはんを食べて健康に。はよく言われているけれど、5月病に対しての 

朝ごはんのポイントは、「セロトニン」を増やすこと。 
セロトニン」は、必須アミノ酸であるトリプトファンから合成される神経伝達物質です。 

神経伝達物質の中でも重要な役割をしている「ノルアドレナリン」「ドーパミン」「セロトニン」は

三大神経伝達物質といわれ、セロトニンノルアドレナリンドーパミンのバランスを調整し

感情をコントロールする働きをしています。

また、血管収縮作用や消化管運動などの重要な役割も果たしています。

セロトニンは私たちが眠っている間は分泌が抑制されていますが、朝が近づき太陽の光を浴びることで

活発に働きだし、脳や身体全体を覚醒させてくれます。集中力を高め、心を穏やかに保ってくれるのです。

このセロトニンが不足してしまうと5月病のような症状が現れてしまいます。 

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◎そんなセロトニンを増やすためには⁉ 
セロトニンを生成する原料といわれている必須アミノ酸の「トリプトファン」  
トリプトファンは体内で合成されないため食品から摂る必要があります。 

主に大豆製品や乳製品、肉、魚、そしてバナナなどタンパク質を多く含む食品に含まれています。

また、セロトニンはほとんどが腸内で生成されており、腸内環境のバランスが影響するともいえます。 
つまり、朝ごはんに乳酸菌を多く含む乳製品や善玉菌を増やしてくれるバナナを食べるだけでもで、 

原料であるトリプトファンを摂取し、セロトニンの働きも活発にしてくれます。

さらに、腸内環境のバランスも整うので、お腹もスッキリさせる働きが期待できます。 


朝食を摂るためにも夜は早く寝て朝早く起きることができたら、自然と時間にも気持ちにも余裕が持てます。朝食をしっかり摂って5月病特有の無気力感をふっ飛ばしましょう。 

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◎感情コントロールは、話すことも大事 
夜は、セロトニンを材料に作られるのが、眠りを誘う「メラトニン」です。 

メラトニンは、夜中にピークを迎え、良い睡眠をもたらします。

このメラトニンを作るためにも朝食が大切と言えるわけです。 

気持ちを整えるためには、仕事や学校から帰ってきたら誰でもいいので1日あったことを

話してみてください。話す相手がぬいぐるみでも観葉植物でも、

不安に思うこともイライラすることも声に出して言葉にしてみることが大切。

そしてゆっくりお風呂につかり、いつもより少し早めに寝てみる。

お休みの日は仕事や勉強のことは忘れて、自分の好きな時間を過ごして下さい。

軽い運動をすることもおいしいごはんを食べることもストレス解消の1つ。

気持ちが整ってきたところで、メラトニンの働きで、ゆっくりと眠りましょう。 


5月病だけじゃなく、これからどんどん暑くなってくる夏に向けての体調管理にも大事なことです。 

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  執筆担当: 関西真穂(管理栄養士)

  大学を卒業後、保育園に勤務。子供たちの給食の献立作成など食育活動を行う。その後、病院へ勤務、患者様の栄養管理を主に担当。現在は、株式会社エビータでの栄養相談や執筆、料理など多くの方への健康管理を幅広く実施中。 

 

【コンビニ外食研究室】これからの時期の飲み物はこれ!

  

管理栄養士浅野まみこと目利き編集長奈良巧がお届けする【コンビニ外食研究室】

 

今回のテーマは、これからの時期の飲み物!


【コンビニ外食研究室】これから必須!甘酒の飲み方はこれ◎

執筆担当:浅野まみこ(管理栄養士 株式会社エビータ代表)


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総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験 を生かし、企業のコンサルティング、レシピ開発など多方面で活躍中。年間 100 時間以上の講演を 行い全国をとび回っている。「NHK おはよう日本」、「TBS名医のTHE太鼓判」など、メディアや雑誌に多数出演。飲食店や大手食品会社のヘル シー商品の考案や駅弁やコンビニ商品のプロデュースを担当。「食生活が楽しいと人生が 100 倍 楽しい!」をモットーに活動をしている。380 名以上の隊員が所属する栄養士戦隊☆を主催。隊長 をつとめる。夕刊フジ毎週水曜日に連載をもつ。新著に「血糖値を下げる夜9時からの遅ごはん」 (誠文堂新校社)「コンビニ食・外食」で健康になる方法」(草思社)。 夕刊フジ きょうから実践 外食・コンビニ健康法 毎週水曜 連載中。

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DACARADA という概念

初めまして。食と健康のコンサルティング会社エビータ代表浅野まみこです。

 

情報社会の世の中で、食と健康にまつわる情報も日々変化し、そして、大量に発信されています。

 

いい情報も間違った情報もあります。

いい情報でも、人によっては、合わない情報である場合もあります。

 

人のカラダは、千差万別。そして、タイミングなどを考えれば、すべてにおいて正しいという情報はないわけです。

 

そんな中で、なるべく個々に寄り添えるように、読んでいて「だからだー!」と納得いく情報提供を始めようと、DACARADAサービスは始まりました。

 

会社は、「健康経営」の時代です。

 

健康を意識すると、実は、営業力も上がりますし、コミュニケーション力も上がります。

これを、弊社では、「健康営業力」と呼んでいます。

 

健康営業力を高めて、社員を元気に、個々のモチベーションも高くなるようにそんなお手伝いを弊社では取り組んでいます。

 

DACARADA 「だからだ!」とカラダに納得のいくサービスのご提案は弊社まで。

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お問い合わせ info@e-vita.jp

担当:浅野 藤田

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  執筆担当:浅野まみこ(管理栄養士 株式会社エビータ代表)

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